高齢になって年賀状を書くのがしんどくなったり、自分で書けなくなったりした時に、やりとりを辞退する旨を伝えるのが『年賀状じまい』。
しかし、あなたのように「まだ40代で体力的な問題はないけど年賀状を辞めたい」と考えている人も、最近では増加傾向にあるのが事実です。
とはいえ、「年賀状を辞める=縁を切る」ということではないので、「これからもお付き合いは宜しくお願いします」という気持ちがあるのなら、決して早すぎるというわけでもありません。
ちなみに私も30代ですが、家族と別の県で暮らし始め、家族ぐるみの付き合いをする人がいなくなった時点で年賀状じまいをした若者の一人です。
そこで今回は、若者の年賀状じまいが増加している理由と、年賀状じまいのやり方について、文例も含めて解説したいと思います。
年賀状じまいは高齢者だけでなく若者も増加?理由は?
初めに、年賀状じまいが若者にも増加傾向にある理由は次の2つです。
義理で増えていた人間関係や連絡先の整理をしたい
1つ目は、毎年義理で送り合っていた人間関係や連絡先の整理をしたいからです。
学生時代のクラス担任や過去の上司など、普段はまったく連絡を取らない間柄でも、年賀状の住所録に登録していると「今年も送らなければ」という気持ちになりますよね。
でも、整理をすることで本当に大切にしたい人間関係を見直すことができるのです。
私が年賀状じまいをしたのもこの理由だったのですが、こちらの状況を知られたくない人に無理矢理に近況報告をする必要がなくなり、とても気が楽になりましたよ。
年賀状によってお互いが重たい気持ちになる
2つ目は、普段は「寂しい」とか、「つらい」などと感じることなく過ごしていても、年賀状によってお互いが重たい気持ちになるからです。
たとえば私の場合、友人から「子供が生まれました」なんて写真付きの年賀状が届くと、今は差し迫って子供が欲しいとは思っていなくても、「順風満帆でいいな」と、どこか羨ましい気持ちになってしまいます。
逆に、バツイチの友人に私が「夫婦で旅行に行きました」なんて送ってしまうと、相手は「やっぱり私って孤独なんだな」と寂しい気持ちになってしまいますよね。
こうした重たい気持ちがだんだん「面倒くさい」という気持ちに変化して、年賀状じまいを考える若者も増えているようですよ。
年賀状じまいのやり方はどうすればいい?文例は?
では、実際に私が年賀状じまいを辞めた時の文例をご紹介しましょう。
まず、私は視力に障害があり、手書きの年賀状を書くには家族の代筆が必要でしたので、それをきちんと明記する必要がありました。
その上で、「4月から一人暮らしをすることになり、手書きの文字を代筆してくれるひとも周りにいなくなるため、今年で年賀状を最後にすることといたしました。全員の方様にです」とシンプルにまとめました。
しかし、こういう年賀状じまいを出すと、「私が何か悪いことをしたから付き合いを辞めたいのかな?」と気に病む人もいますので、本当に大切にしたい間柄であれば「年賀状は辞めるけどお付き合いは引き続きお願いします」という気持ちを込めて、年賀状以外の代替案を添えるのがマナーです。
そのため、私は「これからも仲良くしていただけると嬉しいです」という言葉とともに、メールアドレスを記載しました。
その結果、メールをきっかけにして年賀状だけで疎遠になっていた関係が、再び密になって復活したこともありました。
その友人とはメールだけでなく、今ではお互いに「話したいな」って思えば、気軽に話せる仲になっています。
まとめ
日本の文化を守ることはもちろん大切ですが、今はメールやLINEなどですぐに繋がれる時代ですので、年賀状で近況報告をしながら交流を続けることにこだわらなくても良いように思います。
むしろ、年賀状じまいは早めに行った方が、年賀状で感じるマイナスの感情を抱くことがお互いになくなるので、すがすがしくてほっとした気分になれるのではないでしょうか?
あなたも年賀状じまいを考えているのであれば、ご挨拶なので丁寧に、といっても堅苦しくなりすぎないようなバランスを考えながら挑戦してみてください。