ここ最近、「プラスチックゴミが海の生物を脅かしている」というニュースをよく耳にしますが、どういうことかご存じですか?
これはあなたが海水浴に行った時などに、持ち帰るのを面倒くさがって海に捨てたビニール袋などのプラスチックゴミを、そこで暮らしている生物が餌と間違って食べてしまうことから起こります。
あなたの胃の中と同じように、海の生物の胃の中でもプラスチックゴミは消化されません。
つまり、海の生物の胃があなたの捨てたプラスチックゴミでいっぱいになり、本来の餌を食べられなくなって死んでしまうということです。
だからこそ、毎日の生活の中でもっとも必要なのはプラスチックゴミを削減することで、これにはあなたにもできる取り組みがあり、「大人の問題」と人ごとのように捉えていてはなりません。
プラスチックごみを減らすには⁉学生のペットボトル使用の現状は?
初めに、プラスチックは捨ててしまえばゴミとして焼却や埋め立てることで処分されますが、分ければ資源としてリサイクルができます。
ですから、日々のゴミ出しの際にプラスチックゴミとそれ以外のゴミをきちんと分別し、決められた曜日と時間を守って所定の場所に出しましょう。
とくに目立つのは飲料用のペットボトルごみで、日本国内で1年間に消費される232億本のうち、26億本はリサイクルゴミとして回収されていないようです。
中でも学生のペットボトル使用率は年々増えており、とくに運動部に所属している人たちから日常的に飲料用ペットボトルのゴミが出されているのが現状です。
もちろん学生の中には大学生協へ、「学内で販売するペットボトルの割合を減らすため、環境に優しい紙パックや缶へ移行できないか」と提案している人もいます。
しかし、コストの面ですぐには難しく、さらには新型コロナウイルスの影響でテイクアウトの商品がふえていることから、ペットボトルにせざるを得ない部分もあるようです。
プラスチックごみの削減に!学生のマイボトル持参が大切⁉
そんな今だからこそ重要視されているのが、一度使ったボトルをゴミにしないで何度も使う「マイボトル」の持参です。
これは国民の誰もが実践できるリユースの1つとして、今年6月から環境省で大学・企業・地方自治体に呼びかけられている取り組みです。
そこで今回は、大学で行われているマイボトル利用に関する啓発運動を2つご紹介いたします。
BiZCAFE
1つ目は、関西学院大学神戸三田キャンパスにオープンした『BiZCAFE』というカフェです。
このカフェではオリジナルマイボトルを購入して『BiZCAFE』に持参すれば、コーヒーや紅茶といった飲料が無料で利用できます。
マイボトルのサイズは持ち運びしやすい350mlで、形は洗いやすくて卒業後も長く愛用できることを重視した円形型。
海洋プラスチックゴミ問題だけでなく、利用する学生のことも考慮されていて心温まる取り組みですね。
現在は大学内で年間約27万本のペットボトルが消費されていますが、将来は約10万本のペットボトル削減を目指しているようですよ。
学内にウォーターサーバーの設置
そしてもう1つは、創価大学のマイボトル用ウォーターサーバーの設置です。
これは校内でウォーターサーバーを導入してレンタルボトルのサービスをするといった取り組みです。
マイボトルは大学内で貸し出しており、洗浄も大学の食堂で行われているようですよ。
私たちがマイボトルを使わない理由には、「持ち運びや洗浄が面倒くさい」ということが考えられるので、こうしたシステムが多くの大学や企業でも導入されていれば、私たちも気軽に参加できそうな気がしますね。
まとめ
プラスチックゴミを減らすには、私たち一人一人の取り組みが重要です。
あなたの通う大学ではどんな取り組みが行われているのか関心を持ち、啓発運動に参加してみてはいかがでしょうか?
私も洗浄や持ち運びが面倒くさいことでマイボトルの利用を避けたり、「一本だから」という甘い考えからペットボトルを分別しなかったりすることが多々あるので、少しずつ行動を改め、プラスチックゴミ削減に繋げていかなければなりませんね。