日本でふくろうは「不苦労」(苦労が無い)や「福苦労」(福が来る)と言われ縁起が良いものとされています。
ですが古代中国では不吉なものと見られていました。
古代中国ではふくろうは「母親を食う不幸な鳥」や「夜鳴きは死の前兆」と言われていたそうです。
現代ではあまり言われないようですが縁起が悪いものや不吉なものというイメージが今でも定着しています。
ふくろうを吉と見るか凶と見るかは国によって違います。
・ふくろうを「吉」(良いもの)とする国
日本、ギリシャ、メキシコ、モンゴル、オーストラリア、インド、イギリス、韓国 など
・ふくろうを「凶」(良くないもの)とする国
中国、内モンゴル、イラン、フランス、ニュージーランド、マレー半島、東アフリカ など
縁起が良いとする国では「賢い」「森の守り神」「知恵の象徴」といった共通のイメージが持たれています。
縁起が悪いとされている国では「邪悪」「死の象徴」という共通のイメージがあり、違う国や離れている国でも似たようなイメージを持たれているというのがおもしろいですね。
時代によっても変わるようで、日本でも不吉とされていた時代がありました。
ふくろうのあの大きな瞳と夜行性という習性が色々な人の想像力を刺激するのかもしれませんね。
ふくろうが縁起が悪い理由は?意味は?
古代中国ではふくろうは母鳥を食べる鳥だと信じられていました。また夜鳴きが死の前兆とされていたことから「死」を連想させる鳥として縁起が悪いとされています。
アフリカでは呪術に用いられるそうで、やはり「死」や「病」を運ぶものとされているようです。
またアフリカに限らず「魔女の使い」のようなイメージがありますよね。その魔女に対するイメージによってもふくろうへの印象は変わってきます。
イギリスなどではハリーポッターの物語ように、魔女や魔法使いの中でも良い人と悪い人がいるというイメージですよね。
それも国によっては「魔女」=悪い者だったりするので、魔女の使いとされるふくろうの印象も悪くなってしまいます。
このように文化や考え方によってふくろうの縁起の良し悪しは変わるので、日本国内でも地域によっては変わるかもしれませんね。
ふくろうの鳴き声を聞くと縁起がいい?
ふくろうの鳴き声は縁起が悪いとする国もあれば縁起が良いとする国もあります。
ふくろうの声を「死」や「病」の前兆とする国や地域もあれば、「神様からの守護」や「重要なメッセージ」を運んできたと捉える考え方もあります。
中国では「夜鳴きは死の前兆」でしたが、ふくろうの夜鳴きはスピリチュアルなサインと見る考え方もあるようです。
夜に鳴く鳥を「怖い」と思う人と「神秘的」と思う人がいるという違いのようにも感じます。
どのエピソードもふくろうのミステリアスな見た目やかわいらしくもハンターである習性から生まれているのではないでしょうか。
鳴き声などに関して言えばおみくじの「大吉」や「凶」のようなもので、気の持ちようだとは思うのですが、縁起が悪いとする文化もあるということを知っておくと外国の方とトラブルにならずに済むかもしれません。
まとめ
それぞれの国や地域で色々な文化があることを改めて感じますね。
どちらが正しいというものではないですし、日常生活に大きな影響もないので縁起が良いとするか悪いとするかは自分の好みで判断していいのではないかと思います。
一点気をつけたいのは外国の方と多く接する環境であったり、お土産を選ぶ時などです。
縁起が悪いとされる国もあるので相手の文化をよく知らないのであれば避けたほうが無難でしょう。
縁起の良い悪いは国や文化が変わると真逆なことも珍しくありません。
そのような場合でも過剰に反応することなく互いの文化を尊重できるといいですね。