七草と言えば春の七草を思い出しますよね。
1月7日に食べる春の七草粥は、お正月で疲れた胃腸を休めてくれてとても美味しいですよね。
筆者も七草粥は大好きで、できたら1月7日に限らず食べたいものです。
しかし、そんな七草ですが、実は秋の七草もあるのをご存知でしょうか?
ここではそんな秋の七草について詳しく解説をしていきます。
秋の七草は食べられるの?お粥にしない違う文化がある!?
秋の七草ですが、もしかしたら全く聞いたことがないという人もいるかもしれません。
確かに秋の七草は春の七草に比べて地味というか、あまり聞き馴染みがありません。
しかし、確かに秋の七草は存在します。
まずはそんな秋の七草を紹介していきます。
秋の七草とは、以下の植物を指します。
・萩(はぎ)
萩は秋を代表する花の一つですね。可愛らしい紫の花は、見ているだけで癒されますね。
そんな萩はは夏に咲き始め、地方によっては中秋の名月の頃に満開を迎えます。
そのようなこともあり、地方ではお月見団子には、ススキと一緒に萩の花を添えるというところもあります。
・尾花(おばな)
尾花ですが、あまり聞き馴染みのない花ですね。
ただこれはススキの別名となっています。
ススキはお月見に添える植物の代表格であり、秋の象徴でもありますね。
・葛(くず)
葛の花も秋に咲く花です。
ただ葛の場合は、花のイメージよりも漢方や和菓子のイメージがあります。
葛餅はまさに葛粉から作られたお餅ですし、葛根湯は風邪予防にも使われますね。
・撫子(なでしこ)
大和撫子でお馴染みの撫子も秋の七草の一つです。
撫子は秋を迎えると、可愛らしい凛とした紫の花を咲かせます。
その美しさから日本的な女性を連想させ、大和撫子という言葉が生まれました。
・女郎花(おみなえし)
女郎花は夏から秋にかけて咲く黄色い菜の花のような花です。
日当たりの良い草原に咲く花であり、集団で綺麗な花を咲かせます。
女郎花は漢方としても使われ、利尿作用や鎮痛剤に使われます。
・藤袴(ふじばかま)
藤袴は藤の花ような紫の綺麗な花を咲かせます。
桜のような良い香りがするため、芳香剤などにも用いられていきました。
しかし、近年では絶滅危惧種にも指定されており、野生の藤袴を見ることはほぼありません。
・桔梗(ききょう)
桔梗も淡い紫色の色鮮やかな花です。
色もさることながら綺麗な星形の形をしているため、家紋にもよく使われています。
桔梗の根も漢方として使われており、風邪薬に使用されます。
このように秋の七草ですが、ところどころで漢方として使用はされますが、七草粥のように食用になっているわけではありません。
基本的に秋の七草は秋に見られる代表的な植物という感じの位置付けになっています。
なのでどうしてもスーパーなどで見かけることはないので、印象は薄くなってしまいます。
秋の七草ですが、その歴史は古く、万葉集には秋の七草について歌った歌もあります。
ですので決して食べるわけではありませんが、秋の七草は嗜みとして覚えておくと良いですよ。
結局、秋の七草と春の七草の違いはなに?
このように秋の七草と春の七草ですが、違いとしては結局何になるのでしょうか?
それは文化の違いです。
春の七草の場合は、1月7日に食べてお正月で疲れた胃腸を休めるという、明確の文化があります。
そしてこのような文化があるからそこ、春の七草の方が馴染みが深いです。
しかし秋の七草はそのような文化はありません。
あくまでも秋に咲く綺麗な花を指すものであり、普段接することもありません。
ただこのような季節を楽しめるのは日本ならではです。
ぜひ秋の七草もせっかくですから覚えてみるようにしましょう。
まとめ
七草といえば春の七草を思い出しますが、実は秋の七草もあります。
秋の七草は、萩、尾花、葛、撫子、女郎花、藤袴、桔梗の七種類になります。
ただ秋の七草は春の七草と違って、食用ではなく、秋に咲く綺麗な花を指します。
このことからどうしても明確な文化を持つ春の七草に比べて地味になりがちです。
ですが、せっかくですから、ぜひ秋の七草も覚えてみてくださいね。