夏を象徴する食べ物の1つが『スイカ』。
幼い頃は夏休みの宿題を頑張ったご褒美に、両親から冷蔵庫でしっかりと冷やされたスイカを食べさせてもらえることを、毎日楽しみにしていた物でした。
ところが最近では冷蔵庫に収納しにくいことや、アイスクリームやかき氷などの商品がたくさん出回っていることから、スイカの人気は低迷しているのが現状です。
思えば私も大人になった今では、スイカと言ってもスイカ味のアイスクリームばかり食べており、自然で作られた本物のスイカを食べずに夏を越すことの方が多くなったように感じます。
そんなスイカの話題作として、香川県善通寺市では、冷蔵庫に収納しやすい四角いスイカが作られるようになりました。
すると、出荷の際にも段ボールに詰めやすくて輸送しやすいことから、善通寺市の特産品となったのです。
そこで今回は四角いスイカの作り方や価格・味について、徹底的に調べてみました。
四角いスイカの作り方は?価格はどのぐらいなの?
四角いスイカの作り方は至ってシンプル。
まず、4月にスイカの苗を植え付けます。この苗は四角くなるための特別な品種ではなく、「縞王」という通常は丸く育つ品種です。
そして5月中~下旬頃に、スイカの実が直径10センチほどになるタイミングを見計らい、スイカを強化プラスチックの立方体容器に入れます。
この状態で成長させることにより、10日から2週間ほどで丸い形から1辺が18センチの四角になるようです。
ここまで聞くと、ときよりテレビで耳にする「四角い容器に野菜や果物を入れて放置したらどうなるか」という実験と同じで、容器に入れるだけだから簡単に作れそうな気がしますよね。
しかし傷がついたりすることから、実際に出荷できるのは6~7割だそうです。
また、日光が均等に当たるようにひっくり返す作業も必要なので、丸いスイカを栽培するよりも手間がかかるようです。
そのためでしょうか?
価格は1個1万円以上という驚きの高値で売られているのです。
全国のデパートなどで主に購入できるようですが、普段野菜や果物を買うのとは違って、気軽に買うのはなかなか勇気がいりそうですね。
四角いスイカは食べられる⁉気になる味やどんな人が買うの?
そして気になるのが味!こんなに高値で売られているのなら、甘くて美味しいのだと想像しちゃいますよね。
ところが実際は高い値段とは裏腹に、丸いスイカほど甘くなくて薄味なのです。
なぜなら四角いスイカは食べるためではなく、見て楽しむために日持ちをさせる目的で、十分売れない状態で収穫されるからです。
確かに適当なサイズの箱の中にきっちりと収まっていると、見栄えが良くてきれいなので、何度も見たくなりますよね。
スイカの中身を先にくりぬいて、蓋と容器として使うこともできるようですよ。
そのためホームパーティーをする人が買い、フルーツポンチなどのデザートを入れ、外側を容器にパーティ用フードとして用いることもあるようです。
スイカ風味がほのかに伝わっておしゃれな感じがしますよね。
さらに見た目がおもしろいだけでなく、食べられるものを見て楽しむものとして出荷していることに、驚きや興味があるのでしょうか?
なんと海外の人たちからも買われており、四角の器として、そして甘みがないからサラダとしても活用されているそうですよ。
まとめ
作るのは大変で値段が高いけれど、形がおもしろくて見て楽しめる四角いスイカ。
カットされた状態で売られていることも多く、そのままの形のスイカに触れないことが当たり前になっている今、改めてスイカの良さを知ることのできる一品となりそうですね。
私も四角い箱の中にきっちりと収められたスイカを、一度は触ってみたいと思います。
そして、もしも何かのご縁で買うことができたら、おしゃれなインテリアとして部屋に飾ったり、子供のおままごとの食器として使ったりしたいですね。