最近は〇〇テックという言葉が巷に溢れていますが、そのなかでもフィンテックはよく耳にしますよね。
では具体的にフィンテックとは何をさす言葉なのでしょう?
フィンテック(FinTech)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせて作られた造語で、金融サービスと情報技術を組み合わせることによって生まれた新しい金融サービス全般のことです。
有名なところでは、ビットコインなどの仮想通貨やQRコード・バーコードを使ったスマホ決済、ロボットが運用をアドバイスしてくれるAI投資などがあり、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
今回はこのような私たちにも身近なフィンテックについて、簡単にまとめてみました。
フィンテックのメリットとデメリットは?知っておくと投資に有利⁉
これまでの金融サービスといえば、銀行や証券会社といった大規模な金融機関の提供する画一的なサービスがほとんどでした。
しかし、ビッグデータの解析やAI(人工知能)の技術はここ数年でめざましい進歩を遂げ、お金を使う取引にこうした技術を持ち込むことで、身近なところから私たちの生活を変えはじめています。
それでは、メリットからご紹介しましょう。
テクノロジーを駆使したサービスの自動化や効率化によって、様々な金融サービスを利用する際の時間コストや金銭コストが低く抑えられるようになりました。
例えば、インターネットバンキングを利用することで店舗へ行くことなくパソコンやスマートフォンから、銀行口座の残高確認や振り込みをすることができたり、証券会社のトレードシステムを利用して安価な手数料でオンライントレードが可能になっています。
また、インターネットを通じて、金融機関以外からも幅広く資金調達のチャンスを得られるようにもなっています。
クラウドファンディングを利用すれば、不特定多数のユーザーから資金調達を行うことができます。
このシステムを利用して、個人から企業まであらゆる規模のプロジェクトが存在します。
こういったプロジェクトへの投資は、少額から参加できることも多く、興味のあるプロジェクトを見つけて投資することもできます。
では、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
やはりインターネットを通じたサービスが基本となるので、セキュリティの安全性がポイントとなります。
金融取引では、安全に取引ができることが大前提です。最近のコロナ問題もあり、企業ではリモートワークが推奨されていますが、社外から会社のシステムにアクセスする際のセキュリティへの懸念を解消する必要があります。
また、不正ログインを防止するためには、自分のログインIDやパスワードなどを利用者が厳格に管理する意識も重要です。
さらに、地震など大きな天災によってインターネットが使用できなくなる可能性も否定できません。
フィンテックの今後の成長は?金融や株価にも影響⁉
このようにデメリットも考えられますが、セキュリティ面や災害への対応を強化し、さらに利便性の高いサービスを開発していくことが期待されます。
特に、以前は身軽で動きの取りやすいベンチャーが主導してきたフィンテック業界でしたが、大企業もさまざまなサービスの可能性を認めるところとなり、積極的にフィンテックを推進しています。
こうした大企業による有力ベンチャー企業の買収といったことも増え、フィンテック関連企業の株価にも大きな影響を与えています。
最近では、米国のクレジットカード会社大手のVisa社がスウェーデンのフィンテック企業であるTink社を18億ユーロ(約2,380億円)で買収することが発表されました。
このように、フィンテックのような革新的金融サービスに対する注目は依然高いものがあります。
まとめ
以上、フィンテックとはどんなものか、メリットとデメリット、そして今後の成長について簡単にご紹介してきました。
当初はベンチャー企業が主導となって始まった金融サービス改革ですが、大企業の参入により、さらにその変化がダイナミックに変化していくことが期待されますね。