お辞儀ハンコとは稟議書のような社内で複数人の承認が必要な書類で、部下が上司にお辞儀しているよう左斜めに傾けてハンコを押すという慣習です。
お辞儀ハンコは誰がいつ始めたのかわからない謎の多いビジネスマナーで、主に官公庁や金融業界で使われていることが多く、すべての会社の常識ではありません。
ただの都市伝説と言われることもあるようですが、実際
「新人研修で教わった」
「お辞儀ハンコでないことを理由に書類を作り直した」
などの話がネット上にはあります。
お辞儀ハンコは「信じられない」という人もいるというマナーだということを頭に入れておくことが大事です。
とはいえ最初から疑問を呈することは難しいと思うので、自分の職場ではどういう慣習なのかを注意深く観察する、もしくは近い先輩などに確認しておくのが無難でしょう。
お辞儀ハンコは都市伝説みたいだけど本当にあった⁈驚きのマナーとは?
お辞儀ハンコが話題にあがったのがSNSだったこともあり「ただの都市伝説ではないか」とも言われています。
ですが話題になった投稿以外にもメガバンクの職員が「新人研修時に傾けて押すよう習った」や「官公庁ではお辞儀ハンコが強制」など色々な話があがりました。
一部の商社、銀行などで縦社会が強めの社風だと実際お辞儀ハンコはマナーとされているようです。
「官公庁ではお辞儀ハンコが強制」は完全なデマだと言われていますが、電子印鑑を提供する会社に官公庁から角度を変えられるようにしてほしいと要望があったようなので完全なデマではないのかもしれません。
他にもハンコの大きさが上司よりも大きくないように、ハンコを押す枠が無い場合は上司のハンコよりも少し下げて押すなど謎マナーは存在するようです。
ハンコは基本的には真っ直ぐ押すことが丁寧だとされているものなので、一歩社外にでたらお辞儀ハンコは雑に押してあると捉えられる可能性もあります。
あくまで会社や業界のルールと覚えておいてください。
お辞儀ハンコはクラウド化に⁈電子印鑑を調査した結果…驚きの事実が
大臣が「脱ハンコ」を宣言したことでハンコが注目を浴びた時期がありました。
リモートワークを進めるうえでも書類上のハンコをどうするのかというのは課題の1つでもあります。
やはり今まであったものを完全に無くすというのは抵抗がありますし、ゼロから新しい仕組みを作り浸透させるのは時間がかかってしまいます。
そのニーズに応えてできたサービスとして「電子印鑑」というものがあります。
自分で作ることもできますが、リモートワークが進む中電子印鑑を提供する会社も増えています。
サービスは無料からあり丸印だけでなく角印や文字の後に押せるよう透過させる、逆に透過させないなど実印と同じような感覚で使えるような機能も実装されています。
電子印鑑を提供するシャチハタでは(シャチハタクラウド)ではハンコを押す角度を0~360度まで自由に変えられる機能を追加すると発表しました。
角度を変えられるようにしてほしいという要望に応える形での追加機能のようです。
ハンコが電子化されてもお辞儀ハンコという謎マナーはまだまだ続きそうです。
まとめ
私は個人的にハンコが好きなので文化としては廃れてほしくないのですが、ハンコがお辞儀してないことを理由に書類を作り直すというのは流石にやりすぎなのではと思います。
人と人とが働くうえでマナーやルールは必要ですが、やる気や生産性を著しく損なうような独自ルールに固執するのは会社の損失にもつながるのではないでしょうか。
その書類を作り直すために残業することになれば単純に会社にとって損ですよね。
働き方改革に必要なのは新しいルール作りよりも、まず仕事の内容に関係のない無駄を無くすことからなのかもしれません。