気象庁は2021年の台風シーズンを迎えるにあたり、強まる台風などへの注意喚起や天気予報などで使われる風の強さの指標について新指標を新しく設けます。
これまでの指標では最大で風速40メートルまででしたが、新たに風速50メートルという指標が追加になりました。
風速50メートルという言葉だけでは強さの想像が難しいですが、指標によると「樹木が根こそぎ倒れる」「たいていの木造家屋が倒れる」ということなので家にいても危険を感じるレベルなのが伝わってきます。
台風における平均風速と瞬間風速の違いや基準は?
台風情報をテレビやインターネットで見ていると色々な用語が出てきます。
風速は1秒間に空気が移動する距離のことで、風の速さのことをいうのは小学校で習ったように記憶しています。
平均風速は、風速計によって測定される測定値を3秒間平均した値です。
風速計は0.25秒間隔で測定されるので、測定値12個の平均値となります。
もっと長い時間の平均かと思っていましたが、3秒間で平均の数値がわかるのですね。
最大風速は10分間の平均風速の中の最大値で、瞬間的な風速の最大値がよく耳にする最大瞬間風速です。
最大風速が17メートル以上から台風になり、最大風速が17メートル以下であれば熱帯低気圧になります。
気象ニュースなどで何気なく聞いていましたが最大風速が基準となるのですね。
台風から熱帯低気圧に変わりましたと聞くともう安心だと思ってしまいますが、風速17メートルは人が転倒する危険があるとされる強さです。
屋外に出る時は十分に注意する必要があります。
風速50メートルの威力とは?温暖化の影響で今後起こる可能性が高くなる⁈
風速50メートルは樹木が根こそぎ倒れる程の猛烈な風ですので、当然屋外での行動は危険です。
気象庁の指標では、風速10メートルで傘が壊れるレベル風速30メートルで走行中のトラックが横転のレベルとしているので、風速50メートルの予想が出ている時に屋外に出るのは無謀と言えるかもしれません。
時速に換算すると180キロになるので、大谷選手の投球よりも早い速度の風というのがわかります。
その速度の風に乗って物が飛んでくることを想像するとかなり恐ろしいですね。
新たに指標が設定されるということはそれだけ強い台風が増えているとも考えられます。
→「ゲリラ豪雨 原因」について書いた新しい記事へのリンク
温暖化の影響だけではないかもしれませんが、台風発生では熱帯付近の水蒸気が関係しているので、温暖化が進むと強い台風が発生する可能性が高いと予測されています。
今は大丈夫でも台風が直撃することが増えれば、その分のダメージが蓄積することも考えられます。
自分だけは大丈夫と思わずに備えておきたいですね。
まとめ
日本は昔から台風と戦ってきたのだと思います。
色々な地域で台風や大雨に負けない街づくりが行われて今があるとは思うのですが、最近は今までの想定を超えてくるということがよくあることになったと感じます。
それと同時に、天候の予測の精度も上がってきていると感じるので、自分の経験に頼らずに早めの避難の想定だけでもしておく必要があるかもしれません。
風の場合は局所的に吹く場合もありますし、完全な予想は難しいかもしれませんが想定しておくことは大事です。
自治体も大雨や地震に対するマニュアルはあると思いますが、強風に対しては手薄かもしれません。
自分の家が強風に耐えられないかもしれないと思ったら、独自の避難方法を考えておくことは無駄にはならないと思います。
自分の住んでいる地域の特性を知り、離れて暮らす家族や可能であれば近所の人とコミュニケーションをとって、いざという時に慌てず行動できる環境を整えておきたいですね。